@この仕事を選んだ理由を教えてください。
私が小さい頃、おじいさんがずっと入院していて、病院に通う事が多かったことと、在宅でおばあさんの看取りを経験しました。その為、医療や介護は身近な存在だったのでしょう。小さなころから医療介護にかかわる仕事につきたいと自然に思っていました。
A仕事の中でやりがいを感じた出来事などを教えてください。
陽だまりの家の利用者は、利用を開始されてからADL※が向上される方が多いと思います。利用する前よりも元気なお姿を見ると、自分たちが一生懸命働いてる意義を感じます。
※ADL・・・日常生活動作(Activities of Daily Living)の略で、食事、排泄、着脱衣、入浴、移動、寝起きなど、日常の生活を送るために必要な基本動作のことで、高齢者の身体活動能力や障害の程度をはかる上で重要な指標の一つとなっています。
Bこの職場のよいところを教えてください。
資格がなくてもベテランの方が一から教えてくださり、入社した当初、慣れない職場でも気持ちに余裕がもてました。ひょっとすると、今の職場がグループホームでゆったりとした時の流れの中での仕事だという事も関係あるかもしれませんが。とにかく、安心して働けたイメージがあります。
あと、この職場は資格取得に対して前向きだと思います。会社が資格取得をサポートしてくれます。資格取得の為の勉強会を開いたり、今だと看護師になりたい人に、人数が限られていますが、学費を全額補助してもらえたりします。こういった会社の取組みは私たち職員のモチベーションアップにつながると思います。
C目標があれば教えてください。
私が勤めているのが認知症専門の施設なので、もっと研修や勉強をして知識を増やし、実践して利用者様にもっと喜んでほしいですね。利用者様のBPSD※が少しでも減るようになって、穏やかに過ごしていただきたいと考えています。
※BPSD・・・認知症に伴う行動障害と精神症状(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia)認知症に伴う徘徊や妄想・攻撃的行動・不潔行為・異食などの行動・心理症状のことを示します。
D辛かったことや大変だったことを教えてください。
人をまとめる立場になった時、考え方の違う職員をまとめていくことがとても大変でした。職員はそれぞれに介護のキャリアあって、自分なりにいいと思える方法を示されます。それを上手に意見をまとめあげるのは一筋縄ではいきません。また、自分の経験の浅い分野について回答を求められた時に、すぐに回答できない時には自分の力量不足を感じてしまいます。しかし、こうして難しいと思えるような事を一つ一つ体験し、解決の為に努力することは必ず自分の成長に繋がると信じています。また、逆にこうした経験をとおして、今までできなかった対応ができるようになった時には、嬉しさとして自分に跳ね返ってくるので、それを信じて努力していこうと思っています。
F介護の業界に入る前と入った後のイメージの差はありますか?
いくつかあります。いくつかありますが、そのうちの3つをお話しします。ひとつめは、言葉のかけ方ひとつで利用者様の気持ちのあり方が変化して、良い方にも悪い方にも傾いてしまう事です。たとえ自分が相手の事を想って発したひと言であっても、その時の状況・相手の気持ちのありようによっては、気持ちを害してしまわれる事があるのです。もっと利用者様をより深く知って、気持ちの良く過ごしていただけるような対応ができるようにしたいです。
ふたつめは、介護の職場が自分が想像している以上に医療の知識が求められる事でした。利用者様は高齢な事も有り、薬の服薬や何かの形で医療と係り合いがある事が多いと思います。介護を行う上で、その利用者様の様態を細かく把握しなければなりませんが、先に話をしたとおり、医療依存している場合が多いので、医療的な知識を持たないとその方をより深く理解することができませんし、適切な介護を行う事もできません。介護に限らず、どの職場・業種でも同じでしょうが、日々勉強が必要だと思いました。
みっつめは、介護の事業所は家族や地域の方々、行政や医療、ボランティアといった多くの方に支えられながら運営されているのだという事がわかりました。介護者は直接利用者様本人とのみ係りをもっていればよいわけでなく、また介護者だけが介護に携わっているのでもありません。一人の利用者様を支えるのに、こんなに多くの方が係っているのかと驚きました。私も利用者様を支えるチームの一員としてお役に立てるように努力していこうと思いました。